LINE上場1年スマホの次模索

東京14日ロイター-3938Tはスマートフォンの次を見据え、人工知能プラットフォームを搭載したスマートスピーカーの予約販売を14日に始めた。インターネットへの入り口をスマホ以外に展開し、業容の拡大を目指す。だが、この分野は競争が激しいうえに、先行投資への懸念もくすぶる。

日米での上場から1年が経過したが、市場の業績に対する反応は鈍く、早くも岐路に立たされているとの指摘も出ている。

ストスマ

は14日、スマートスピーカーウェーブの予約販売を始めた。ウェーブはクラウドプラットフォームクローバを搭載、音声操作でが提供する約4000万曲の楽曲を再生したり、ニュースや天気などの情報を聞いたりできるのが特徴だ。

クラウドプラットフォームに注力するのはスマートフォンの次をにらんでいるためだ。すべてのものがインターネットにつながるインターネットオブシングスの時代には、インターネットへの入り口はスマホやパソコンだけにとどまらない。

ストスマートフォン時代の中核サービスとしてクローバの開発を進めている。の出澤剛社長は6月15日、都内で開催した事業戦略説明会でこう強調した。パソコンからスマホへの移行では、対応が遅れた企業は急速に競争力を失っていった。スマホシフトの際に、脱落した会社を数多く見てきた。その意味で、危機感はすごくある関係者という。

が描くシナリオ通りに進めば、これまでスマホに閉じていたのプラットフォームは、スピーカーで自宅に入り込み、トヨタ自動車7203Tとの提携で自動車にも拡大。ファミリーマート伊藤忠商事8001Tとの提携でコンビニエンスストアでも活用されることになる。

出澤社長はいままで以上にすべてがでつながる世界を作ると意気込んだ。関係者によると、ウェーブの製造原価は約1万3000円。それを、14日に予約を始めた先行体験版では原価割れの1万円で販売する。

右を攻めろ

戦略説明会では、アプリのリニューアルも発表した。アプリの中で、人情報お金の3つが循環する形をめざす稲垣あゆみ執行役員ためには、利用時間を増やす仕掛けを作るとともに、財布として使ってもらうことが重要だ。

このため、一番右端にあるモアタブをウォレットタブに変更し、商品購買決済の入り口にするほか、右から2つ目のニュースタブもポータルタブにアップデートし、よりパーソナライズされた情報を取得できるようにする。

いかに右側の方にいってもらうかが勝負関係者。でもっとも使われているのは、左から2つ目のトークだが、ここにとどまられると収益は上がらない。これよりも右側のタブを使ってもらうことが、マネタイズのカギを握る。

市場はこの変更をユーザーの利用時間の増加が期待される国内証券、アプリにサービスを統合していく方向性は正しい外資系証券と総じて前向きに受け止めたが、株価の上値は限られた。

説明不足

はこの1年間、シェアがトップの日本、台湾、タイで足固めをするとともに、将来に向けた種まきを続けてきた。

だが、市場から聞こえてくるのは、先行投資への不安だ。目指す方向性は間違っていないと思うが、投資に見合ったリターンが得られるかどうかは不透明外資系証券。たとえばスピーカーは参入が相次いでおり、競争激化は避けられそうにない。

上場後からこれまで決算発表は4回あったが、上場直後を除く3回は発表翌日に株価が急落。市場の期待に応えられずに、失望売りを誘うというのが四半期ごとの風物詩となっている。

同社はモバイルアプリケーション市場について、不確実性が大きいとして業績予想を開示していない。注力しているモバイル事業も契約者数など基本的な数値を開示しておらず、投資家はその成長性を見極められずにいる。

こうした後ろ向きの情報開示姿勢も、四半期ごとに期待と失望を繰り返す背景にある。

三木証券投資情報部課長、北澤淳氏はの株価について海外事業や日本のマネタイズに関する部分が期待に追いついていないとの見方を示した。期待と現実のかい離は説明不足から生じる。投資家の不安を払しょくするには、期待を裏付ける成長に向けた具体的な道筋について、より丁寧に説明していくしかない。

(志田義寧編集田巻一彦)